鈴鹿 藤内小屋から国見岳'11.4.25 雨、晴、雷、雨、曇

蒼滝橋-藤内小屋-国見尾根-国見岳-国見峠-裏道-藤内小屋-蒼滝橋

 今回の新ハイは目まぐるしい天気に翻弄された山登りとなりました。「こんな雨ですから縦走予定でしたが、根の平峠より朝明渓谷へのルートを蒼滝橋へ戻るようにコース変更します」との寺井CLの説明でやむをえないのかなぁと21名のみなさんも静かなものです。

 スタート時点から雨のために狭いバス内で雨具装着の用意をしてようやく出発(9:50)します。歩き出すとキランソウ、タチツボスミレ、ナガバモミジイチゴなどを斜面に見ながら林道を行くと一転青空となりうれしい予感がします。なん〜だぁー、合羽なんか着るんじゃなかった・・の声しきりです。

 その後は次第に山頂まで晴れわたって展望はすばらしく、岩場交じりの山道も結構楽しさが続きます。何はともあれまず最初にイワウチワやショウジョウバカマが出迎えてくれました。

 

 さらに歩けば一箇所だけあの独特の淡くやさしげな薄ピンク色のアカヤシオが咲き誇っています。でもこのアカヤシオは結局この一箇所のみで後はほとんどが蕾ばかりのようでしたが、今年の大雪などでの花暦が相当遅くなっているのだから、一株でも咲いて出迎えてくれたのをよしとしようと心を抑えました。。

 

 沢筋の岩塊のごろごろ地帯をなんども越して急登をフゥフゥいいながら登っていくと、遂に咲いていました。御在所山塊では一番のお目当てであるタテヤマリンドウが咲き初めです。と思い込んでいましたが、どうやらハルリンドウの方のようです。当日もタテヤマリンドウと話していましたが、ここでお詫びして訂正です。
 まだまだ咲いたばかりですからそんなに多くは見れませんでしたが、それでもみなさん大満足のお花だったことでしょう。 

 それでは関西圏で見られるハルリンドウの近縁種のその相違点を見比べてみましょう。

ハルリンドウ 本州四国九州 花期
3~5月
根正葉はロゼット状
茎葉よりずっと大
きく長さ2cmの卵形
茎葉は小さく卵状披針形 喉部に濃い斑紋あり低山やや湿り気のある地 下のタテヤマより大ぶりで花が多くつく
タテヤマリンドウ 本州中部以北、三重 6~7月御在所岳では5月に咲く 根正葉は広卵形で
長さ約7mmと短い
茎葉はさらに小さく披針形 亜高山^高山の湿地帯 上に酷似、やや小さく花は1ケずつつく。ハルリンドウの変種
フデリンドウ 北、本州
四国九州
4~5月 根正葉は小さく
ロゼット状にならない
茎葉は卵円形で葉裏は帯赤紫色 低山の日当たりのよい草地に咲く 蕾の形が筆の穂先を思わせる
コケリンドウ 本州四国九州 3~5月 根正葉はロゼット状
卵状菱形
茎葉は小さく平開する 低山の日当たりのよい草地に咲く やや少ない種

 いろいろ調べてみますと以上のような比較となりました。しかしながらその同定についてはきわめて微妙な部分多く絶対的な確信をもてないのが実態です。
 今回でも咲いていたお花の喉部に濃い斑紋がない、とのことでタテヤマリンドウと判断したのですが、やはり花暦の遅い今シーズンなのに4月25日に開花しているのだからタテヤマ・・でなく、ハルリンドウかな、それに花がたくさんついているようなことからとのことで考えを改めました。

 続いて今度は終盤でしたがバイカオウレンもあちこちに最後の一花を頑張って見せてくれました。もちろんマンサクもあのふるえるような出で立ちで黄色い花弁を寒さにちじ込ませていましたが、もうそろそろ終わりでしょうか。

バイカオウレン(キンポウゲ科) マンサク(マンサク科)

 稜線に乗るまでの登りではいろいろ奇岩があります。↓画像で左がゆるぎ岩、右が天狗岩などです。この山域には、このように不思議な自然の造形美である岩塊がコース毎に見られます。

 やがて国見尾根の急登も緩くなったなと思うと国見岳でした。頂上手前あたりから霰が降り出す始末でしたが、でもなんとか雨もなく、寒さを避けて山頂岩場の影に回りこんでの遅い昼食(12:30~50)です。
 ゆっくり40分もの休憩とのリーダーの声で腰を下ろして食事にありつくと、やがて今度は雷が轟き出します。。はてさてゆっくり食事どころではありません。すぐに下山開始の声です。

山頂手前にあるおもしろい石門 国見岳、標高はいろいろ表示あり??

 私にとってこのような昼すぎの雷は昨日の山歩きでも同じように遭遇していました。やゃ雷の連荘やんか・・とイヤな予感でした。

 それからは次第に雨脚が強くなってきます。リーダーは出発時の説明ではピストンで下山すると言っていましたが、国見尾根のあの道を下りに使うのは危険と判断したのでしょう。
 安全性を考えてそれよりややゆるやかな道の国見峠(13:06)から藤内小屋へのいわゆる裏道コースを下山するようです。これには説明はなかったのですが、誰もが納得したようで、その点での声はなく強い雨の降りしきる増水寸前の沢筋をなんとかスムーズに下山することができたのです。 

 それにしてもお天気の変化には翻弄されはしましたが、全員無事に下山(14:40)でき、青空のもと日が差したバスの中では、みなさん今日の山歩きでは雨中にもかかわらず鈴鹿の国見岳をやっつけたぞ!、との晴れやかな顔が並んでいたように見えました。

 ご参加のみなさま、最後はずぶ濡れになりながらの山歩きとなってしまいましたが大変お疲れ様でした。またご一緒しましょうネ。。。


老婆心ですが、ご参考までにご覧くださいませ。

 山歩きの最中に落雷で過去に大量遭難事故も起きています。次のようなことを知っておきましょう。

・雷は高いものに落ちる性質があるため、避難時は可能な限り姿勢を低くして通り過ぎるまで待機する。
・ザックにつけたストックは横にして手に持ち、背の高いザックは背負わず手で抱えて避難する。
・雨が降っていても傘は絶対にささない。
・パーティの時は側撃による被害者を増やさないため固まらず距離をおいて避難する。
・山頂、岩場、尾根などは雷が落ちやすいのですぐにその場所より離れる。さらにそれらより樹林帯の中、樹林帯の中より草原や湿原の方がまだいいとされている。

そして雷からの「保護範囲」についても知っておきましょう。

・基本的に木のそばは危ない。ただし木の幹、枝先、葉先から2m以上離れ、木のてっぺんを45度以上の角度で見上げる範囲内で姿勢を低く保っておれば側撃を受ける可能性は低くなる。
・鉄塔や送電線の周りにも保護範囲ができるため、100%とはいえないが落雷を受けることはまずない
・鉄塔では橋脚から2m以上離れ、30mの高さのものなら30m以内に低くして避難する。
・送電線の保護範囲は送電線を45度以上で見上げる範囲内にできる。

 野外で比較的安全なのは上記の保護範囲のほか、谷筋、くぼ地、山の中腹それに高山帯なら尾根上よりハイマツの中に潜り込む方がマシのようです。
 いずれにしても絶対安全ではないのですが、唯一山中で安全なのは山小屋です。遭遇してしまったらいち早く山小屋に逃げ込み避難させてもらいましょう。また車があればその中などは落雷を受けることはまずないようです。(山と渓谷社のレスキュー・ハンドブック参考)

 本日の雷の最中における行動は山頂からすぐに各人の距離を開けながら下山を始めました。ただ国見峠まできつい雷鳴の中をそのままおびえながら降りましたが、できれば低木の樹林帯でしたので、その間は分かれて姿勢を低くして動かずに雷の通過を待っているのがベターではなかったかなと思っています。
 待避しても雷は今日の場合でも、およそ20分もしないうちに遠ざかってくれました。その雷の最中に動き回るのはできれば避けた方が、被害をより防げられるかなと思われます。。
 でも結果として落雷の被害に遭遇することもなく、全員無事に下山できたのですからよかったよかった〜!

本日の歩いたルートは次のとおりです。
ルートの地形図が出ていない時にはブラウザの「表示」から「最新の情報に更新」をクリックすると見れます。
ただし少し時間がかかる場合があります。)

 
 地図の大小は右上の+または-で、また移動は地図上でマウスにより左クリックで操作願います。

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