越前 文殊山'11.11.27 曇

 北陸路もどうにか晴れることだろうと文殊の知恵を授けに向かいました。しかし予報に反しそう天候には恵まれなくて山頂からの大展望はやや物足りなさを感じるような状況でした。それでも最高の紅葉散策となりました。

 いつものようにJR北鯖江駅から15分ほど歩き、酒清水の名水が滾々と湧き出る橋立コース(10:00)からの取りつきですが、ここの登りもいきなり急なロープ頼りで足元の湿った道は滑りやすく、今朝方もおしめりがあった様子です。

 しかしあたり一面のカエデ類の紅葉がすばらしく、まさに錦秋の秋彩が楽しめそうです。のんびり紅葉景色を見たとたんに急登もさほど苦にはならなくなります。そしてほどなく4等点の橋立山(10:50)です。

  紅葉は赤や黄色ばかりではなく、コシアブラの白っぽい薄黄緑色もすてきなものです。

 紅葉ばかりではありません、いろいろな植物達にも目がいきます。アブラチャンこそ目につきませんでしたが、その近縁種のダンコウバイは見事に黄葉真っ盛りで、サルトリイバラに酷似するヤマガシュウにも出会えました。

ダンコウバイ(クスノキ科) ヤマガシュウ(ユリ科)

 カエデ類も多くありましたが、とりわけ大木のイタヤカエデ?は見事でした。というのもあまりにも高すぎて残っている葉が枝の最上部あたりに少しのために確実には同定が容易ではなかったのですが、いろいろ多く落下している落ち葉の中からの同定でした。せめて樹姿の様子でもご覧ください。もちろんあたりにも紅葉は一面に広がっています。

 奥の院(11:35)(正観世音菩薩安置)へ着きました。ここまでは誰にも会わなかったのですが、この奥の院までは北側の文殊山から往復される方が多いようです。ここには2等点が埋まっています。
 10数人の方が祠を動かせておられます。どうやら地元の方が祠を新しくするための作業のようです。私もこの奥の院でお昼予定だったのですが、すぐ下の胎内くぐりを通った後の小ピークで紅葉を眺めながらのお昼(11:50~12:05)とします。

奥の院 胎内くぐりの巨門

 食後はすぐに文殊山(12:25~33)(文殊支利菩薩安置)です。屋根も緑色のシートできれいに保護され、大賑わいの山頂です。
 といっても365mの里山ですから、多くは地元の方たちでしょうか、子供たちも混じり福井や鯖江の地元の方たちに愛されている山だといえるでしょう。
 なお、この文殊山は越前五山の中心地ともいわれているようです。ほかの4山は白山、日野山、吉野ケ岳、越知山のようです。

 ところが高曇りで暖かすぎこの山頂よりの展望は福井市街はご覧のとおりよく見えましたが、北東からの山並みは薄っすらとし、東に取立山の奥の雪をいただく白山、別山は肉眼では見えるのですが、我が安物コンデジでは残念ながら捉え切れませんでした。

 ここは山城が建立されていたことから掘切という敵方からの襲撃を防ぐ要塞のような跡も見物し、文殊山をそうそうに辞してイヌシデの古木そばから広い遊歩道を下って行きます。

 するとカタクリ群生地と標示のあるところで小学低学年くらいの女の子2人に肥料のビニール袋を持たせ、3人とも長靴履きの奥さんに出会いました。

 その方は鈴なりの赤い実をつけたツルリンドウを手に持ち上げ、すべて鋏で切り取ろうとしているようです。あっちょっと待ってください。植物を取るのは写真だけにしてと思いとどまってもらいました。
 その方にすぐに声をかけ、山野草は摘み取らないでやってほしいですね。この植物も一生懸命生きているのですからと話します。子達もにっこり笑って気持ちよくお分かりいただけたようでホッとします。

 でも子供の持つ袋は大きく膨らんでいます。多分その中にはいろいろな植物が入れられているのでしょうか?、さすがにそこまでは詮索しませんでしたが、普段多分山歩きをされない地元の方の山への関心度にはあきれるばかりでした。そばにはヤブコウジも同じようにひっそりと可愛く赤い果実を下げていました。

ツルリンドウ(リンドウ科) ヤブコウジ(ヤブコウジ科)

 そしてブロック作りの展望台(12:40~43)からの眺めも楽しみます。手前の可愛い丘は春日山というようで、一番奥に薄っすらと見えるのが越前富士ともいわれている日野山です。

 しばらく下ると子文殊とも言われる天狗杉の古木立つ室堂(阿弥陀如来像安置)に下りて(12:50~55)きました。ここは平らな広い地で地元の方たちでしょうか紅葉狩りを終え宴会が賑やかに続いています。

 室堂から10分で大村の楞厳寺(リョウゴンジ)への別れを見送って、左へ二上コースに向かいます。この一帯の右側の谷あいにはすばらしい紅葉が最後の見せ場となっていました。

 そしてすぐに左への半田コースの尾根に入ってどこまでも自然林の中を下っていきます。二上コースを降ると集落からJR大土呂駅へ舗装路歩きが長く続きます。そのために今回は地元の方からお薦めコースだよと教えていただいた半田コースをとりました。

 半田コースに入ると道なりに歩けば35分で北陸道の半田トンネル北側出口横に降り立ちます。獣よけの金網を開けて集落へ出ます。
 愛宕神社、本福寺など左に見ながら集落内を10分ほど歩くとJR大土呂駅へ着きます。それにしても今日は期待以上の癒しの紅葉狩り散策で居眠りしながら車中の人となりました。

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