余呉トレイル 河内山'12.1.7    ルート図

中河内-庄野嶺越-河内山-中河内塩買道い峠-黄金清水谷-中河内

 本年辰年の余呉スノーシュー開きです。さすがに豪雪の余呉の謂れは今でも関西の多雪地帯との名に恥じない山域でした。

 S56豪雪で話題にもなった中河内集落ももう雪にまみれています。こちらの広峰神社でもケヤキの大木が雪化粧で迎えてくれます。あたりはすばらしい白銀の世界が広がって誰もがハイテンション気味でしょうか。

古木の大ケヤキの広峰神社付近の積雪の様子

 もちろん最初からスノーシューで歩き始めます。比較的なだらかな古道の庄野嶺越を辿ります。どこまでも雑木林の山並みの白銀のパウダースノーが目にまぶしく、心うきうきるんるん歩きで明るい賑やかな声がコダマします。

 しばらく歩くと大きなコナラでしょうか、その木が何だか花をさげているような様が見えます。よ〜く眺めるとそれはイワガラミの花殻でした。運良く近くにはツルが垂れ下がっているものがありましたのでパチリでした。

イワガラミ(ユキノシタ科)

 もちろん、歩いている中には近縁種のツルアジサイも同じような状態で見られましたが、みな高木でしたので写真は取れずじまいでした。

 それではイワガラミなどについてひと口小話をどうぞ・・・

 アジサイの仲間でツルアジサイ、イワガラミは特に多く見られ、山歩きをなさる方々はほとんど目にしておられます。さらによく似た姿のツタウルシもよく出会う種でもあります。ではこの三種の区分点を説明しましょう。

@ ツルアジサイ(ユキノシタ科アジサイ属)

・花時の6~7月には装飾花の白い萼片が3〜4個かを見る
・花がない時には葉を見てその周りの鋸歯が細かいか(片側30以上と多い)を見る

A イワガラミ(ユキノシタ科イワガラミ属)

・花時の6~7月には装飾花の白い萼片が1個かを見る
・花がない時には葉を見てその周りの鋸歯が粗いか(片側20以下と少ない)を見る
・こちらの葉をもむと青臭いにおいがするが、ツルアジサイは無臭

B ツタウルシ(ウルシ科ウルシ属)

・花時は5~6月で黄緑色の小さな花を多数つけるが、地味なためによ〜く見ないと見落とすことがある
・花がない時には葉が3小葉であり、上記2種はひとつの葉(単葉)であることから相違が一目瞭然

 このようにツル性でよく見かける種は3種を押さえると概ね大丈夫でしょう。その他のツル性はそう個体数が多くないために出会うのは上記三種で、断然見る機会が多いでしょう。

 さてさて、庄野嶺越手前の展望地からは、年末の17日に登った大黒山が眼前にどっかと座っており、この景色には歓声がコダマしました。
 画像左(北へ)への稜線でもイカ谷から中河内へかけてスノーシューで楽しんだのも思い出されます。

 1時間半ほどで電話ケーブルの古い時代の残骸設備ある庄野嶺越到着でしたが、大勢の皆さんは健脚揃いでそのまま前進です。
 ほとんど平らでアップダウンも少ない地でのブナの二次林には、ミズナラとともに比較的若いブナが林立しています。中にはリョウブはもちろん、ナツツバキが多数あり、注意してよ〜く見るとイヌシデも立っています。

ブナ林続く イヌシデ(カバノキ科クマシデ属)

 イヌシデの仲間にはクマシデ、アカシデ、サワシバなど多いのですが、山歩きではいずれもよく見られる種であります。しかし今頃の冬期には木肌での同定にはある程度の経験も必要でしょう。
 というのは仲間は極めて違いが微妙で紛らわしい姿をしています。しかしその中でもイヌシデは比較的見やすい部類に入るでしょう。

 右上画像のように灰色の樹皮に黒っぽい網目状の縦すじが比較的はっきりしているのが同定ポイントでしょうか。しかしこの様子もアカシデ、サワシバあたりにも見られないこともありませんので、一概には縦じまの木肌はイヌシデだとはいえない部分もあります。
 ただ、花時、葉のみでの同定となればより確かに見分けることも可能となりますが、この点の解説はまたの時期としましょう。

 本日の山、河内山(646.7m3等三角点)へは2時間ほどで登り、風除けの雪のベンチを皆さん協力のもとに作ってから昼食でした。そして寒々と冷え、冴え渡る空気の中で特性の余呉トレイル弁当の冬バージョンの美味なる声も出て盛り上がっています。

 ゆったりと白銀の時は流れ、見知らぬ者どおしでも心ひとつとなってスノーシューは快調な歩きが続きます。山頂直下の鉄塔地からは敦賀湾が眺められ、やっ!、あの煙は今話題の敦賀原発の煙突では・・、ここは30k、いや5kもないぜなどと話題はつきません。

 次にはいよいよ下りに入って中河内塩買い道を黄金清水谷です。なかなかの切れ落ちる谷筋が現れますが、本日一番の楽しみどころルートでした。

 そのうちに炭焼き釜の跡地は気がつかないほどの雪です。さすがに大きな木は目立ち、残されている木はどうやらサワグルミでしょう。
 この木はまっすぐすらりと伸びるのが特徴であり、落葉した木は春先他の樹種に先駆けて一番に葉の展開が始まるのも目立つ種でもあります。

この時期の黄金清水谷はスリルある高歩き サワグルミ(クルミ科)の周りを歩く

 最後は4~50分網谷川沿いの林道を歩いて送迎バスの待つ中河内へ向かうとこんな光景でまた来いヨ!と見送ってくれました。
 それにしても余呉トレイルよ楽しかった一日は短かったですゾ・・・〜笑

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河内山のルート図